新年度を迎えた1日、新宮市はデジタル技術を活用した行政DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するため、総務部内に「デジタル推進課」を新設した。8人の職員を配置して、業務の効率化による行財政改革の推進を図っていく。
行政DXとは、地方自治体や国がAI(人工知能)やクラウドなどのデジタル技術を活用し、行政サービスや業務プロセス、組織文化を根本から変革すること。各地で取り組みが始まっており▽オンライン申請▽AI自動応答▽内部事務のペーパーレス化▽データ連係・活用―などを図る。
上野貴由課長は「初めての部署で市長も力を入れている。デジタル技術の活用により、市民サービスの向上や内部業務の効率化を図っていく。人口減少に伴い市の職員数も減っているが、業務量は減ってはいない。デジタル技術で負担を減らして市民サービス向上につなげるのが役割」と意気込む。
具体的な取り組みとして「まずはペーパーレス化。事務を迅速にしていきたい。紙の文書を職員が1人ずつ確認していたら時間がかかる。電子文書だと短縮化できる」と話す。
生成AIの活用にも意欲を示す。「内部の事務にどう生かしていけるかを探っていきたい。簡単なシステムはもう入っており、議事録の要約やアイデア提案などでは使用しているが、本格的な業務活用は今のところ難しい。AIを利用した情報化施策を重視して進めていきたい」と述べる。
なお近隣では田辺市が、2021年10月から建設工事などで電子入札システムを導入しており、先行事例として注目しているという。
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■空き家対策室も新設
建設農林部内に空き家対策室も新設した。人口減少に相まって増加する空き家問題について、職員2人で重点的に取り組む。
加子坂嘉隆室長は「倒壊の危険や防犯上、景観上の懸念がある空き家の課題解決に向けた取り組みで、隣接する住民の不安を払拭し、市民の安心安全な生活環境の保全を図りたい」と話した。
(2026年4月2日付紙面より)